
でも、暗示を入れっぱなしにすることの弊害の話を以前ご紹介した通りなので、ちゃんと解除してあげましょう。
暗示をかける時の暗示文は、3つのパートに分けてこれでもか、というくらいに暗示を上乗せして押し込むくらいの勢いでかけていました。でも、解除する時にはこんなに簡単です。暗示がかかっている最中に
「私がぽんっ、と手を叩くと、今までの暗示が全て無くなります。もう何も残りませんよ。いいですね、3、2、1、(ぱんっ)」
いつも思うんですけど、これでいいのか、というくらいあっさりです。ひどい時は、
「はいはい、じゃあ、手を叩いたらおしまいですよ。みんな解除ですからね。はい(ぽんっ)」
でいいくらいです。なんなんでしょう。このあっさりさは。入れるのにあんなに苦労したのに、という気持ちになります。でも、不思議と、掛かり残りってないですね。やっぱり、おしまい、というキリのいい言葉、で脳もリセットするんでしょうね。
で、これくらいあっさりと解除できますから、被験者も一瞬で我に返っちゃうわけですから、暗示で動いていた自分の反応と、解除されてからの自分の反応や感情とのギャップに戸惑いと驚きを感じる、なんていうことが見られるのです。
後催眠暗示の場合も、一旦トランス状態に戻してから、その状態で「おしまい」と言って解除すればトリガーに反応する暗示は有効に機能しなくなります。
これくらい簡単に解除できますので、かけた暗示は解除するようにしましょうね。ということで、最後に催眠術の締め方、言い換えたら、物事を始めたならばちゃんと終わりにする方法を見ていきましょう。