脳科学と催眠術 – 催眠状態の脳を調べると催眠術への掛りやすさが分かる?

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まずは先週のニュースレターをスキップして申し訳ございませんでした。今年はお休みを出来るだけなくそうと思っていた矢先でしたので自分自身でもちょっと残念なことになった、と反省していますが、気持ちを切り替えていこうと思います。

さて、年末から年始に掛けていろいろな本を読んでいたのですが、その中で興味深いものがあったのでご紹介したいと思います。

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脳画像は人の心を映し出す鏡か?

その〈脳科学〉にご用心: 脳画像で心はわかるのかという本が昨年の後半から平積みで書店に置かれていたので年末年始の読書用にと購入してやっと読んだのですがなかなか興味深い内容でした。

fMRIは脳以上に心をガラス張りに出来る?

脳は何を私たちに教えてくれるのか

脳は何を私たちに教えてくれるのか

この10年でテレビドラマなどで脳科学を取り扱う番組やドラマが増え、その中でほぼ必ず使われるのがfMRI (機能的磁気共鳴映像装置)を使って脳に色付けをされた画像と、その色づいた場所と脳の機能とを組み合わせることでその人の発言や行動に解釈を付ける、というシーンだと思います。確かに、あることを考える、または行動しようとすると何が最初にその指令を出そうとするかというと、脳。としたら、その行動の起点が脳のどこであるかを理解することで、例えばこの人が嘘をついているのかどうか、とか、この人に買いたいと思わせるにはどこを刺激させるようにすればいいのか、という、より脳の働きとその結果としての行動や発言との組み合わせに働きかけたり真意を読みとることが出来るようになる、という発想が出てきますし、そんな人の心をガラス張りに出来たらいいな、というのは人の世の常、ですよね。

実際にこの本では fMRIが脳科学に果たした大きな役割について評価をする一方で、この脳画像の解釈方法が独り歩き始めていて、実際に画像の示すこと以上の拡大解釈により大いなる誤解を生みだし、詐欺的なものまで横行しかねない、という警鐘を鳴らしているのです。

どういうことでしょう。

fMRI の原理と示す結果とは

fMRI は、脳内の「神経活動の局所的な亢進に伴う血液流量の局所的な増加を測定し、これから逆に神経活動の分布を推定しています」(「」内はfMRIを用いてヒトの脳活動を見る:理研BSIニュースより引用)。ということは二つの状態、例えば安静時と検証対象とする事象の時との比較をすることで初めて脳のどこが活発化したか(血液流量の増加が起きたか)を判断することになります。そして、複数の人による同種の検査を行うことで活発化した場所の「平均値」を見つけ出して、一般論としてとある状態における脳が活発化したところ、と指し示すことになるのです。

平均値の意味することと覆い隠すこと

ここで、一般論として個別の情報をかき集めて平均化した際にそれが意味することについて考えてみましょう。平均値、というのは例えば成人男性の平均身長、と言われて、ああ、なんとなくそんなものか、と思う一方で、その平均身長の男性とどれだけ人生で出くわすでしょうか。

確かに、高校や大学の受験の時にたくさん目にした偏差値というものも平均値を50としてそこに多くの人が集まり、そこから数値の上下に向かうごとに対象となる人が減っていく、所謂ベル型の図形に人が分布するという前提で考えられていますが、その背景にはより多くの母集団を扱うと統計上このベル型の図形(正規分布)に近しくなる、という大数の法則が働くだろう、という前提に立っているから、なのですが、実際に模試を思い出すと分かるのですが、とても難しい問題や易し過ぎる問題ではこの図形は確実にどちらかに偏ったものになってしまいます。

同じように、この手の検査結果をかき集めた平均値、というものが果たして大多数を代表するものなのか、というのは母集団の偏り具合を知らねば分からないのです。

また、その結果として、個別の特異性がどれだけあったか、というのは平均値だけでは計り知れないのも分かると思います。

今、数値での話でしたが、もしこれが画像情報で、としたら、何が平均値で、そして一番知りたい情報として、検査の対象にならなかった、でも調査対象となるだろう人たち(や、自分自身)がこの平均値とされるものに収まっているのか、ということはどうやって分かるのでしょう。

嘘つきの平常時と嘘をつくときの脳の違いは?

この本で面白い実例としてあげているのが、そもそも人間は必要に応じて嘘をつく選択を取れる生き物でもある。その中で、嘘をつき慣れている人の脳内の活性する場所とそうでないとされる人のそれとは異なるので、fMRI による脳画像からその人が本当に嘘をついているのかどうかを判断出来るとすることに疑義を唱えています。また、脳の一部に欠損がある人が健常者と同じことをしようとする時に、欠損部分を本来は使わねば実現できないはずのことでも、トレーニングを重ねることで脳の他の部分を使って補うことで実現しているというケースもあるそうなので、前述の平均値からはこれらを読み取ることが難しいことがみえてきます。

ここでの紹介の仕方はとても端折りすぎているのでその論理展開は実際にこの本を読んて頂くことをお勧めしますが、この本の取り上げる内容はあなたの判断は脳が下したのか、それとも運命や脳の機能によって自動的に決めたのか、というNLP的にも別の興味深い話にも踏み込んでいるのでそこに触れる時にご紹介することになると思いますが、今日は上記を踏まえて、次の催眠術に関する記事をご紹介してみたいと思います。

催眠術に掛りにくいあなたは脳のせいかも?

2016年8月にネットで発表された記事にこんなものがありました。
催眠状態の「脳」で起きていること~子どもはかかりやすく、大人の5人に1人は全くかからない
http://healthpress.jp/2016/08/51-2.html

これは、「研究に際しては545人の潜在的な参加者から、最終的に57人の被験者が選定された。そのうち36人に関しては非常に催眠にかかりやすい傾向にあり、対照的に残りの21人は催眠にかかりにくい人たちだった。」という研究結果をfMRI でその時の脳の活性化した場所と比較したものだったそうです。多分に世の中の催眠術師が「100%掛けることが出来る!」と言っていることに対して異論を唱えているところでもあります(まぁ、菅田将暉君が掛からなかったのがいい例ですし、催眠術師の統計上の100%も掛かった人だけ捕まえた母集団が多いでしょうから歪んでいると言われればそれまで、ですのでどっこいかな、というのが個人的な意見ですが。。。)が、その一方で、平均値という議論をさておいても、このfMRIの示した催眠状態とされる人たちの脳の活動が観測された部分の解説が興味深いのです。

ダウントランス状態のあなたの脳の動きとは?

と、いってそのまま引用すると怒られますのでかいつまんで解説するならば

  1. まず、物事を比較することで心配すべきかどうか判断する場所の機能が低下した
  2. 脳の最も進化した部分とされる集中力の源泉となる場所と身体状況を把握する部分のつながりが増大した
  3. 他方で、集中力の源泉となる場所と、創造性の富む、ぼんやりした、自分の事を考える際に活性化する場所とのつながりが低下した

ということだったそうだ。これを「懐疑力が低下し、集中力だけは冴えわたり、主体性に乏しい、催眠状態の人が、トップダウンの指示に従順」になる状態にある、と解釈することが出来る、というのがダウントランス状態にある人の脳の状態が反応している催眠術に掛っているシチュエーション、だそうだ。

実際に、この実験を行ったチームの見解によれば

「わたしたちが<見て・聞いて・感じて・信じる>という意識は、「トップダウン」の情報処理に基づいている。つまり、自分が見ているのは必ずしも眼から(=外から)入った情報ではなく、その多くは過去の経験により蓄積された知識を介在して見ている(=判断している)」

(当該記事からの抜粋)

なのですが、これ、NLPの基本で教わる話ですよね。外部から入る情報は削除・歪曲・一般化されますが、そのプロセスで大きく影響するものは過去の経験により蓄積された知識なのです。

とすると、掛りづらいのはこのトップダウン回路、すなわち過去の経験により蓄積された知識でのフィルタリング機能を使わず、ありのままに見ている人、ということが言えるのかもしれません。ちなみに、カウンセリングや瞑想状態、プラセボ(偽薬で思い込まされている状態)の効果も催眠状態に似ている、という結論も出しているそうですが、瞑想と催眠状態の類似性は過去のニュースレターでお話した通りですね。

まとめ

さて、この結果、いろいろ考えるところがありますが、どこがあなたにとって興味深かったですか?よかったら教えてくださいね。

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